「総合的な学習の時間」の博物館利用

出前授業の事例(古代体験)

小・中学校向け「古代体験」の例

学芸員と当館ボランティア「葛飾考古学クラブ」のメンバーが学校へ出向いて小・中学校の歴史学習のお手伝いをします。
「古代体験」では、旧石器時代から縄文時代、そして弥生時代への移り変わりを、「地球環境の変化」と「日本の食文化」という視点で子供向けに解説します。
授業の内容は、話だけではなく、実物資料に触れたり、火起こしを体験したり、古代スープを試食したりする、体験型の授業です。

授業のポイント
ポイント1 「地球環境の変化」

現代社会において地球規模で危惧されている地球温暖化について歴史的に考えます。
今から2万年前の旧石器時代には、寒冷期で海水面は100メートル下がっていたといわれています。一方、縄文時代になると温暖期になり海水面が上昇し、関東地方の奥地まで海が広がっていました。旧石器時代から縄文時代への変化は、海水面の上昇など、これから起こる地球温暖化と同じ現象が起きています。
また、寒冷期の旧石器時代から温暖期の縄文時代の変化は、海水面だけではなく、植物や動物も大きく影響を受け、変化をしています。
気温の変化がいかに自然環境に影響を及ぼすかを学びます。

ポイント2 「日本の食文化」

旧石器時代から縄文時代の自然環境の変化に相応するように、「土器」と「弓矢」という新しい道具が生み出されます。集落の周りには、暖かい気候に適した植物が繁茂し、豊かな植物資源を提供しました。森にはシカやイノシシが増え、弓矢で狩りを行って動物資源を確保しました。
調理方法は、生・焼く・干す・燻すなどが主体でしたが、土器が普及したことで、煮沸する調理方法が一般化し、今まで硬くて食べられなかったものも煮込んで柔らかくして食べられるようになるなど、食生活が豊かになりました。
米を作るようになった弥生時代から日本の食文化がはじまるのではなく、旧石器時代や縄文時代の食文化がベースとなって、弥生時代へと移行していることを学びます。

授業のモデルケース
モデルケース1

実物に触れ、火起こしを体験し、古代スープを試食します。
(100~120分)

土器や石器などの実物資料を子供たちに直に触れながら、観察したことを発表してもらい、子供たちが疑問に思ったり、興味を持ったりした話題に沿って、「地球環境の変化」と「日本の食文化」の解説をします。
その後、3~4名程度のグループになって、火起こしを体験してもらいます。子供たちが火起こしを体験している時に、「古代スープ作り」に取り掛かり、火起こしが終わったら試食をしてもらいます。
最後に、事業の質問などを受けながら取りまとめを行います。

※事前に古代スープのレシピをお渡しします。人数に合わせて食材と薪等を用意いただき、博物館から持参した縄文土器で古代スープを作ります。


モデルケース2

実物に触れ、火起こしを体験します。
(60~80分)

モデルケース1の「古代スープ作り」を行わず、実物に触れ、火起こしを体験しながら「地球環境の変化」と「日本の食文化」について学びます。

モデルケース3

実物資料を触れて、古代に思いをはせてもらいます。
(30~50分)

土器や石器などの実物資料を子供たちに直に触れながら、観察したことを発表してもらい、子供たちが疑問に思ったり、興味を持ったりした話題に沿って、「地球環境の変化」と「日本の食文化」の解説をします。