フーコーの振り子

フーコーの振り子とは?

この振り子の振れる方向は時計回りに少しずつ変化し、周囲のピンを倒していきます。 本当は振り子は同じ方向に振れているのですが、地球が自転しているため地上から見ると向きが変わって見えるのです。
フランスの物理学者レオン・フーコーが1851年、パリのパンテオン寺院でこのような振り子で実験を行って地球が自転していることを説明したことから、 この振り子を「フーコーの振り子」といいます。当館のフーコーの振り子はカリフォルニア科学アカデミー製。 直径約38cm、質量約130kgの真鍮製の球が、長さ14mのワイヤーでつるされ、地球の自転によって約41時間で振動面が一回転します。 ピンが倒れるのをのんびり待ちながら、ゆっくりと自転する地球に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

どうして振動面が24時間で1回転しないのですか?

「どうして振動面が24時間で1回転しないのですか?」という質問をよくいただきます。 これを説明するのは非常に難しいのですが、概要は次の通りです。
地球の回転のため振り子の振動面が変化すると言っても、本当に影響しているのは地球の回転のうち観測地の地平面に対して垂直な回転成分だけです。 この成分は地球の回転の角速度にsinφ(φは観測地の緯度)をかけることで求められます。 そのため、フーコーの振り子の振動面は地球が360度回転する間に360°×sinφ〔度〕だけ回転することになります。 ですから、北極点(φ=90度)では360度ですが、葛飾(φ=35度45分10秒)では210度、赤道(φ=0度)では0度。 つまり北極点では約1日で1回転しますが、北極点より南に行けば行くほど回転の量が小さくなり、 自転によって地平面に対して垂直方向には回転が起きない赤道では振動面は全く変化しないことがわかります。
また、地球が1回自転するのは正確には24時間ではなく、23.934時間(1恒星日)です。 そのため、振り子の振動面が1回転するのに必要な時間は23.934/sinφ〔時間〕となります。 ですから北極点(φ=90度)では23.934時間(ほぼ一日)、葛飾(φ=35度45分10秒)では40時間58分、赤道(φ=0度)では∞(変化なし)になり、 南に行けば行くほど周期が長くなることがわかります。

フーコーの振り子の振動面が回転する様子

振り子の振動面が回転している様子を、17時頃から翌日の17時頃まで、約24時間かけて撮影しました。
画面の左側に時計が置いてあります。実際の約1000倍の速さです。
(撮影:当館天文ボランティア)